DRAMを例にご説明いたします。
半導体製造工程におけるテスト工程は、ウエハテスト工程と、ファイナルテスト工程の二つがあります。
このうち、ウエハ状態で行うテスト工程が、当社が行っているウエハテスト工程です。ウエハテスト工程は、ウエハをテスト位置まで搬送してミクロン単位で正確に移動させるプローバという装置、テストプログラムによって設計どおりに動作するかどうか確認するテスタ、ウエハ上の全てのICチップの電極に探針(プローブ)を当て、ウエハとテスタを接続する役目のプローブカード。以上の三つの機器を使用して行われます。
ウエハテスト工程では本テストの前に、予備テストを行います。予備テストでは、不良判定されたチップが冗長回路(予備回路)に置換可能か判断し、置換可能な回路は、次のトリミング工程でレーザーを照射し、正常に動作する冗長回路に切り替えられます。
その後、本テストを行い、良品チップと不良チップに最終判定されます。微細化により、ウエハ上のチップ数が増加するとテストコストも上昇しますが、これらのテスト工程、トリミング工程を高効率に行うことで、顧客のテストコスト低減に貢献しています。
プローブ(探針)カード(基板)=「探針を配置した基板」という意味です。探針の先端は10ミクロン(=1000分の10mm)ほどで、髪の毛の太さの約10分の1くらいです。検査対象となるICチップの品種ごとに、専用プローブカードを用意いたします。
当社は半導体メーカーのテスト部門が独立してできた会社です。テスト工程を通じて半導体の開発・生産に携わり、テストプログラム開発からプローブカード設計、高効率なオペレーションなど、半導体テスト全般に豊富な経験を有していることが最大の強みです。
また、国内最大規模のテスト装置を揃え、国内外の顧客からの様々なご要望に対し、最適なテスト条件を提案してテストを行っています。
DRAM市場価格はDRAMメーカーの利益には直結しますが、価格が急激に変化しても、当社の売上にただちに影響を与えることはありません。
言い換えるならば、市場価格に左右されないということは、リスク回避の面ではメリットですが、市況が好調でも業績は変化がないということでもあります。
当社にとりましては、顧客からのウエハ支給枚数が増えたり、テスト項目が増えてテスト時間が長くなることによってテスタの稼働率が上昇することが収益アップに繋がる条件になります。