当期(2022年12月期)の業績について教えてください。
売上高、利益ともに前期(2021年12月期)から大きく増加し、売上高は過去最高を更新しました。
当期の当社グループの売上高は、前期と比較して28.0%増加の33,212百万円となり、前期に続き、過去最高を更新しました。コンシューマ向け分野において、巣ごもり需要などのコロナ特需が一巡して調整局面に入ったことにより、メモリ製品や、ロジック製品であるディスプレイコントローラ等の受託量が減少しましたが、ロジック製品の中でも、旺盛な需要の継続や増加が見込まれた車載向け製品や、フラッシュメモリコントローラ、5G基地局向け、サーバー用CPUに対応するため、設備投資をタイムリーに行ったことで、受託量が増加しました。また、TPW※の業績を連結する際の外貨換算額が円安の進行で大きくなったことなども売上高の増加に繋がりました。
売上高の増加に伴い、営業利益は、前期と比較して64.3%増加し、6,839百万円となりました。
経常利益については、主にTPWにおいて為替差益による営業外収益を計上したことなどから、前期と比較して79.7%増加し、7,345百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期と比較して74.7%増加し、3,134百万円となりました。
※TPW=当社子会社 TeraPower Technology Inc.(所在:台湾)
売上高と利益の拡大に繋がったこれまでの取り組みについて教えてください。
車載向け半導体のテスト受託に注力した結果、市場の変動に左右されにくい事業基盤を強化することができました。
当社グループは、成長分野であり、かつ高品質・高信頼性が要求され、需要の変動リスクが比較的少ない分野、特に車載向け半導体に注力することで、業績拡大と事業基盤の強化を図ってきました。車載向けテストの売上高比率を日本国内で50%、TPWが位置する台湾で40%を目標として取り組んだ結果、下図のように、売上高全体とともに、車載比率を伸ばし、当期は、日本国内で46%、台湾で44%と、目標水準に到達することができました。一方、車載分野以外でも、成長が期待できる先端分野を継続して取り込んでいき、今後もこのバランスを維持したいと考えています。
また、製品分野の観点以外のものとして、ファイナルテストの拡大、TPWとの設備プラットフォームの共通化、共同開発等によるお客様との関係深化、PTI※グループとの連携によるターンキービジネスの推進などに取り組んできました。
これらは、当社の事業構造をよりバランスの取れたものとし、当社が蓄積してきた技術力に加えて、PTIグループとともに後工程全般についての高度なサポートを提供することで、顧客・事業基盤を強化するものです。
以上のような取り組みが、業績の拡大に繋がっており、さらに、今後の成長にも寄与すると期待しています。
※PTI=当社親会社 Powertech Technology Inc.(所在:台湾)
株主のみなさまに向けてメッセージをお願いいたします。
株主のみなさまの日頃のご支援・ご厚情に、心より御礼申し上げます。
これまで進めてまいりました事業基盤強化に一定の成果を出すことができ、昨年の初配当から増配することもできました。株主のみなさまのご期待にそえるよう、成長が期待される半導体市場におけるビジネス機会を積極的に取り込み、事業の一層の拡大と企業価値の向上、株主還元に努めてまいりますので、引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。
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