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TOP INTERVIEW

2022年3月掲載

当期(2021年12月期)の業績について教えてください。

半導体需要の拡大を受け、創業以来、最大の売上高を達成することができました。

写真2021年の半導体市場は、ニュース等でもしばしば報道されたように、世界的な半導体不足に対し、それを解消するための増産に加え、需要の拡大が、当社グループにとって追い風となりました。
そのような状況の中、当期の当社グループの売上高は、2020年12月期と比較して41.5%増加し、過去最大の25,942百万円となりました。これは、主要国間の貿易摩擦の影響と思われる受託量の減少はあったものの、車載向けを中心に、通信機器向けやディスプレイコントローラ等のロジック製品の受託量が増加したことによるものです。その他、新型コロナウイルス感染症の影響と見られるメモリ製品の受託量が当期前半に増加したことや、2020年12月期第4四半期にPTIから譲り受けたウエハテスト事業が、通年で業績に寄与したことによります。
売上高の増加に伴い、利益も2020年12月期と比較して増加し、営業利益は4,161百万円、経常利益は4,086百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は1,793百万円となりました。

※PTI=当社親会社、Powertech Technology Inc.(所在: 台湾)

今後の方針・戦略について教えてください。

継続的な成長と安定的な収益構造の構築を目指します。

半導体市場の旺盛な需要は、当面続くものと思われ、製品分野によっては、需要の強弱が分かれてきておりますが、中長期的には引き続き成長が期待されております。
当社グループはこれまで、成長分野であり、かつ高品質・高信頼性が要求され、需要の変動リスクが比較的少ない車載向け半導体に注力してまいりました。この方針は今後も継続し、全体の売上高を増加させつつ、車載比率を、国内※1の売上高については、当期の47%を50%に、TPW※2の売上高については、同じく37%を40%に、それぞれ上昇させるように取り組んでまいります。
また、当社の主要事業であるウエハテストに加えて、地政学的リスクやBCPなどを考慮したサプライチェーン見直しの動きが見られる中、ファイナルテストを次の事業機会として捉え、当社がこれまで蓄積したソフト(ノウハウ・知見)、ハード(設備・装置)両方の資産の活用に加え、PTIグループとの連携により、受託拡大を図ってまいります。
これらの取り組みによって、今まで以上に安定した収益構造を構築し、業績を拡大させたいと考えております。

※1 国内=当社+当社子会社 株式会社テラプローブ会津(2022年7月1日付で当社に吸収合併予定)
※2 TPW=当社子会社 TeraPower Technology Inc. (所在: 台湾)

株主のみなさまに向けてメッセージをお願いいたします。

改めて、株主のみなさまの日頃のご支援に深く感謝申し上げます。
当社は、2010年12月の上場後初めての配当を実施することができましたが、これを一時的なものにすることなく、2022年12月期以降も継続し、かつ、当期以上の株主還元ができるようにしたいと考えております。そのため、成長とともに変化が激しい半導体市場において、ビジネス機会を慎重に見極めつつ、今後の方針・戦略で述べたような分野で受託量を拡大し、業績の向上を目指してまいります。
また、2021年5月に、上場市場を東京証券取引所マザーズから同取引所市場第二部に変更し、2022年4月には、東京証券取引所の市場再編に伴い、スタンダード市場への変更を予定しており、各市場に相応しいガバナンス体制の構築に取り組んでまいります。
今後も、株主のみなさまのご期待に沿えるよう、さらなる成長と企業価値の向上に努めてまいりますので、引き続きご支援を賜りますようお願い申し上げます。

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